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第一話「それは大切な日常なの?」④

一期や二期を見返して思う。

やはり
なのはとフェイトは小学生。
幼いのがいいね!!


ということで『続きを読む』より、
魔法少女リリカルなのはNightmare
第一話「それは大切な日常なの?」④
になります。



   

 第34管理外世界 「シュタイン」

 そこは完全なる無人世界。
 野生動物以外特に知性を持った生命体の進化が起こらなかったために、この惑星が丸ごと原生林といった状態。取り分けて研究対象になりえるような珍しい動植物が発見されていないため完全に放置されており、その存在を知るものは管理局の中においてもごく僅か。
 そんな文化レベル0の世界への派遣。つまり、捜査任務とは名ばかりの、クロノのちょっとした心遣いだった。
 その空に浮かぶ二つの影。その片方、桜色の羽を残しながら進むそれは軌道が滅茶苦茶だ。
 ある意味、暴走。
 転送ポートの中ではフェイトの後ろでおろおろしていたなのはであったが、この世界への転送が完了するや否や、いてもたってもいられなくなったのか「行こう、フェイトちゃん!」と直ぐに飛び立ってしまった。
 久しぶりなんだからあんまり調子に乗って無理しないようにね。特になのはは・・・、と注意しようと思っていたフェイトは意表を衝かれて「ちょっ、なのはっ・・・」と慌ててその後を追いかける破目になった。
「レイジングハート、お願い!」
《stand by ready, set up》
「バルディッシュ」
《yes, sir》
 それぞれのデバイスが待機状態からアクセルとアサルトに、服が制服からバリアジャケットへと変わる。
 これまで脳内で何度も繰り返してきたシミュレーションと何ら変わらないのに、どこか新鮮な感じがしていた。
「ホントの空は久しぶりだから色々試してみなきゃ。いける? レイジングハート?」
《no problem》
 飛べることが本当に、心の底から嬉しいのだろう。急停止に急加速、自由落下からの急上昇、縦の旋回の繰り返し・・・。
 その様は、正に狂喜乱舞、という言葉がぴったりとはまる。
「くぅぅ~っ、やっぱり空はいいなぁ」
「ちょっと、なのはっ。あんまり無理しちゃダメだってば」
 注意するタイミングを逸したフェイトの言葉はまたもなのはには届かない。追いかけながらの必死の呼びかけが「なのはっ、なのはってばっ!」から「なのはのばかーっ!!」に変わるまで、さして時間は掛からなかった。
 夢中ななのはは別にして、彼女のデバイスである魔導師の杖『レイジングハート』にはフェイトの注意が確実に届いているはずなのだが、今は主の意思を尊重しているようだった。
 変なところで妙に気が合うんだから・・・、と更に機嫌が傾く。
 業を煮やしたフェイトは強硬手段に出る。
「バルディッシュ」
《yes, sir. photon lancer, get set》
 自らのデバイス、閃光の戦斧『バルディッシュ』に呼びかけると、その意思に反応して魔力の放出を始める。電気を帯びた一つの魔力の塊は、彼女の魔力光である金色。
「ファイアっ!!」
 発射と共にその形状が球状から、名の通りの槍型へと変わる。それはその想いの如く、一直線に彼女の元へ。
《caution》
「えっ? はわっ!!」
 デバイスからの警告に動きを止めたのと、金の槍が目の前を通過したのはほぼ同時。これが実戦であったなら、確実に被弾していただろう。それくらいに今のなのはは油断していた。
「びっくりしたぁ・・・。いきなり危ないよぉ、フェイトちゃ・・・・・・ん」
 平らな胸を撫で下ろして、魔槍の飛んできた方向を見ると・・・。揺らめく金のオーラを放つフェイト。目つきはジトっとこちらを睨みつけ、その眼光は怒気を孕んで鋭い。
 しゅん、となったなのははフェイトのいるところまで高度を下げる。近づくほどに怒りのボルテージが上がっていくような気がする。
「ご、ごめんなさい・・・・・・フェイトちゃん」
「・・・今日のなのはは、悪い子だ」
「今日のフェイトちゃんは怒りんぼさん、だね」
 キッと睨まれたなのはは「ごめんなさいっ!」と更に小さくなる。
「悪い子は、嫌いだよ?」
「はぅぅ・・・ごめんなさい」
「もう勝手なことしない?」
「しません」
「今日はちゃんと私の言うこと聞く?」
「聞きます」
「いい子だ」
 優しく髪を撫でられたなのはは、まるでフェイトちゃんの子供になったみたいだな、と思う。彼女の使い魔であるアルフさんもこんな気分だったのだろうか。ちょっと羨ましい、かも。羨ましい。
 髪を撫でていた手のひらが、頬へと移動する。自然と、視線が交差する。
「あまり、心配かけさせないでね」
「うん・・・」
 一瞬で、心がさらわれる。
 鼓動はこんなにも早いのに、時間の流れは止まってしまったように感じる。
『あー、すまないが、ちょっといいか』
 永遠を破るクロノからの映像による直接通信。
 溶けかけた二人の境界に、反射的にぱっと距離が生まれる。
 朴念仁のクロノはどうか図りかねるが、後ろにいるエイミィは明らかに気まずそうに苦笑しながら頬を掻いている。
『急用で本局の方に出向しなければならなくなった。悪いが今日の任務はそこまで、ということで戻ってきてくれ』
 必要事項だけ伝達するとブツリと通信が途切れる。クロノらしいぶっきらぼうな感じに、二人は顔を見合わせてくすりと笑った。
「帰ろうか、なのは」
 差し出された手を、離さないように、しっかりと握りしめる。
「うんっ!」
 大切な人と一緒に飛ぶ空は、一人のときとは全然違っていて。彼女となら、どこへでも行けるし、何でも出来るような気がした。
「フェイトちゃんの手は暖かいね」
「そう・・・かな?」
 決して忘れない。私をこの世に引き止めてくれた、この手の暖かさを。
 問いの応えに、きゅっと握る手に力を込める。

 この手を、離さない。


   ◆

 第97管理外世界「地球」 日本 海鳴市 海鳴臨海公園

「ふぅ・・・着いた」
「お疲れさま、なのは」
 アースラからの転送先である海鳴臨海公園に着いた時には日はもう落ちていて、それでも水平線の辺りはまだちょっとだけ赤が残っていた。空はまだ夜に染まっておらず、少し群青色。
 他の次元世界から海鳴に戻る際には、人目につきにくい海鳴臨海公園の林の中を転送先に使用していた。
「あ、みんなからメールがきてる」
「本当だ」
 出掛けのことを気にしてくれたのだろうか。内容はどれも、仲直りしたのかどうかを心配してのものだった。
 怪我は治ったのに、また心配かけちゃったなぁ、と反省する。
「ねぇ、フェイトちゃん、まだ怒ってる?」
「・・・ちょっとだけ」
「ふぇぇ・・・」
「でも、これから言うことをなのはがきいてくれれば、許してあげてもいいかな」
「ホント?」
 パッと笑顔の花が咲く。
 本当はもう全然怒ってなんかいないけど、それを認めるのは何だかちょっと癪だった。
「何かあったら隠さないでちゃんと私に相談すること」
 こくりと頷く。
「無茶して私に心配かけないこと」
「うぅ・・・それは・・・」
 それはフェイトちゃんもだよぉ、と反論したいが、今の立場とフェイトのぶすーっとした表情に「はい・・・」と答えるしかない。
「それと・・・」
 ここまで来て言葉に詰まるフェイトに、首を傾げるなのは。
「えと・・・、迷惑・・・・・・じゃ・・・なけれ・・・ば・・・・・・、あの・・・ね」
 言いかけては言葉に詰まり、を何度か繰り返してようやく覚悟を決める。
「今日、家に・・・泊まりに来れば・・・許し・・・ます・・・」
 いま持ち合わせている勇気は全て出し尽くしたと思う。
 心拍数、顔の温度共にマックス。
 それなのに、なのははといえばぽかんとしている。
「だ、だめ・・・かな・・・?」
 おずおずと尋ねるフェイトに、なのははにゃはっ、と微笑む。
「了解です、高町なのは、今日はフェイトちゃんのお部屋にお泊りしますっ」
 ぴっと敬礼をするのを見て、ようやくフェイトの顔に安堵の笑顔が戻る。
「ありがとう、・・・なのは」
「もぉフェイトちゃんってば、悪いのはなのはなんだよ?」
 何だか、酷く疲れた。
 なのはに対して怒りの態度を取り続けることに、こんなにもエネルギーが要るなんて。最後は自分がなのはに許しを請うような結果になってしまった。何だか、ずっとなのはの手のひらで踊っていたような気がしてしまう。
「行こうフェイトちゃん」
 いつだって、そうだ。
 結局、最後はなのはの手に引かれている。



(第一話 ⑤ に続く)


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高町きよ:高町屋代表。企画・二次原案担当。とにかく筆が遅い。ふと気が付くと、脳内ではなのはとフェイトがいちゃいちゃしている。

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幼専士タチバナ:真性のロリコン。ここ最近の高町屋の影の功労者。事務能力皆無の代表をサポートすべく、イベント参加率は絵師より高いかも。

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