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第七話「交錯」②

リリカルマジカル12お疲れ様でした!
来て下さった方々、
ご挨拶頂きましたサークル様方、
ありがとうございました!!

冬コミは落選でした・・・。
さて、受かっていたら出すつもりだった新刊はどうしよう・・・。

リリマジ12の新刊について再版予定はないのか、
というご質問を頂きました。
若干数ではありますが、イベントの残部を
とらのあな様に委託予定です。


ということで『続きを読む』より、
魔法少女リリカルなのはNightmare
第七話「交錯」②
になります。




   第七話 交錯

「逮捕って・・・、そんなん・・・」
 四方を武装局員に囲まれ、完全に追い込まれた状態のはやてに、もはやなす術は無い。
「諦めるんだな、八神はやて」
 震えるはやての肩を、部隊長が労うように叩く。そして、布団を被ったまま動かないベッドを見て、下衆っぽい笑みを浮かべた。
「大人しく我々と一緒に来てもらうぞ、高町なのは!」
「何すんだ、この変態っ!!」
「レディに失礼ですぅ!!」
 勢い良く捲った布団の中にいたのは、想像よりも幼い、燃えるような紅の髪を持つ少女と妖精のように小さな融合機であった。
「なっ!?」
 まさかこんな古典的な抵抗をしてくるなど思ってもいなかったのだろう。部隊長の顔が怒りに燃え上がる。
「貴様っ! 高町なのははどこだっ!!」
 部隊長がはやての胸倉を掴んで怒鳴る。
「隊長さんこそ、どうしてここに高町なのはがいるとお思いで?」
 はやては怯むことなく不敵な笑みを浮かべる。
 そんな彼女の余裕が彼の沸点を超えさせた。部隊長は怒りに任せて、彼女の頬目掛けて左手を振りぬいた。はやては軽い悲鳴を上げて床に倒れる。
「はやてっ! てめぇっ!! はやてに何しやがるっ!!」
 ヴィータが部隊長に飛び掛ろうとするところを数人がかりで押さえつける。
「こいつらを連行しろ!!」
 そう吐き捨てて、部隊長は部屋を出ていった。
 病室には「放せこの野郎っ!!」「お前ら全員ぶっ潰してやるっ!!」とヴィータの怒号が響き渡っていた。


   ◇

 光の届かない洞窟の中を三つの灯りが急いで移動している。シスターシャッハを先頭に、なのはを背負ったフェイトがそれに続き、アルフが殿を務めていた。
 先ほどまでカリムの屋敷に匿って貰っていたのだが、医療院に局の手が回ったという連絡を受けて安全のためにその場から離れることになった。グラシア家に代々伝わる秘密の抜け穴を通って、とりあえずは次の隠れ家へと向かうことになっていた。
 そんな中、なのはを背中に抱えるフェイトの心境は複雑であった。
 よくは言い表せないが、何かが変だ、とフェイトは思っていた。
 その異変に気が付いたのは今日の朝であった。

「なのは・・・朝だよ・・・」
 昨日の夜はあまり眠れなかった。だって、なのはと一緒のベッドで寝るなんて、どれくらいぶりだろう。まさか、なのはから誘ってくれるなんて思わなかった。「どうしたのフェイトちゃん? 早く寝よう?」と私の分のスペースを空けてそう言ってくれたのだ。変にぎくしゃくせずに、すんなりなのはの隣に潜り込めただけで、私はもう天にも昇る心地だった。この非常時にも関わらず、私は興奮のあまり眠りにつくのが大幅に遅れてしまったのだった。
 いつも通りの睡眠時間を取れているのなら、すっきり目覚められたはずなのに、今日はとてもぼんやりしている。まだ眠い・・・。でも、寝坊していい状況でもない。私は、なのはに呼びかけながら眠い眼を擦る。駄目だ、このままだとまた寝てしまう・・・。とりあえず、起き上がらなければ・・・。しかし、それは叶わない。私を起き上がらせまいと阻むようになのはが私にしがみ付いているからだ。仕様が無いなと思いつつも、笑顔を抑えられない私は「なのは、なのは」と揺り動かしてみたりする。
「ん・・・ふぇいと・・・ちゃ」
「おはよう、なのは」
 目が覚めたなのはに解放してもらい、私は何とか起き上がる。放っておくとなのははまたすぐに夢の世界に旅立ってしまうので、私はこの時とばかりになのはの名前を好きなだけ連呼する。ちょっとだけ幸せな時間。
 まどろみの状態から抜け出したなのはの瞳はまだ少し夢見心地だけど、それでも私をしっかりと見つめる表情は少しだけ不穏・・・って、なのはのその表情はっ!
「ふぇーいーとーちゃーんっ」
「ひゃっ!」
 気が付いた時にはもう遅かった。押し倒されて、胸になのはの顔が埋まる。私の感触を確かめるように、それでいてどう抱きつくのがベストかを知っている。これじゃあ私は完全に抱き枕だ。
「なのはっ、そろそろ起きなくちゃダメだよ」
 嗜めるように言うと、なのはがちょっと拗ねた表情で私を見上げる。
「うー。フェイトちゃん・・・いつもみたいにぎゅーって、してくれないの?」
「え? ・・・えっと・・・・・・、ぎゅー?」
 言いながら私は首を傾げる。多分、なのはのことを抱きしめてあげればいいのだろうけど、「いつも」という部分が引っかかっていた。なのはの言い方はまるで、昨日も一昨日も、ずっとそうしていたように思わせる。
「むぅ・・・。ひょっとしてフェイトちゃん、今日はイジワルな日?」
「そんな・・・こと・・・、ないよ」
 顔が、かなり近い。なのはが眠っている間にだって何度と無く近付いた距離なのに、なのはの方から近付かれるとこんなにもドキドキするなんて。なのはの息を頬に感じ、私はつい顔を背けてしまう。
「じゃあいいや」
 思いのほかすんなり放してくれて一安心・・・。とはいかなかった。
「私が無理矢理しちゃうからっ」
 再び押し倒されて、なのはは私に跨って両手で顔をがっしりと固定する。
「な、なのは・・・?」
 えと・・・、私、どうなっちゃうの・・・かな?
「ふふっ、そんなフェイトちゃんも可愛いよ」
 なのはは私が本気で動揺しているとは思っていないようだった。
 私の反応を楽しむかのように少しずつなのはの表情が近くなっていく。いつもの冗談なんだと思っていた。でも近付いてくる速度は落ちず、距離が縮まるに連れてなのはから表情が消えていく。・・・なのは、本気なの!?
「なのはっ・・・、そんなっ・・・待ってっ!」
「フェイトちゃん、往生際がわるーい」
 本格的に私が抵抗を始めても、それはなのはの嗜虐心を煽るだけのようだった。
 やだ、こんなのがなのはとの初めてなんて、そんなのいや!!
 本当に悲鳴を上げようと息を吸い込んだのと同時に部屋の扉が開いた。
「・・・お楽しみのところ、失礼します」
 瞬時に二人の間に距離が生まれる。無駄な努力ではあるけれど。
「医療院に局の連中が現れたとの連絡が。安全のため、移動しようと思いますのでご準備を。またお迎えにあがります」
 必要事項だけを簡潔に述べ、修道女はその扉を閉めた。ばたん、という音に叱られた気分だ。
「うあー、絶対シスターシャッハに呆れられちゃったよー」
「・・・そうだね」
 きっと内心かなりお怒りに違いない。だって、私たちのために必死に動いてくれているのに、その本人が朝からベッドでいちゃついてるとあっては・・・。確かに、怒りを通り越して呆れてしまうのも道理だ。
「ごめんね、フェイトちゃん。私ってばつい・・・」
「ううん、私も流されちゃってた部分があるから・・・」
「しばらく、仲良くするのはがまん、だね」
「・・・うん」
 頷きながら、私の心臓は高鳴っていた。
 しばらくしたらまた今日みたいなことがあるのか・・・。
 この胸の高鳴りが、期待によるものではないことだけは確かにわかっていた。

 今、背中で揺られているなのはは宣言通り大人しくしている。
 思えば、永い眠りから目を覚ましてからのなのはは何かが少し変であった。
 本当はずっとそのことが引っかかってはいた。でも、なのはが眼を覚ましたことの嬉しさを言い訳に、私はずっと目を背けてきたんだ。
 眼を覚ましてからのなのはの私に対する態度。あれはまるで・・・。
 ――こ、恋人・・・みたい。
 さっきなのはに迫られて、初めて気が付いた。・・・鈍いな、私。
 最初は、目が覚めたばかりで色々と不安だから、私に甘えているのだと思っていた。でもそれらの全てがそういうことだとするのなら・・・。いちゃつき過ぎじゃないだろうか、私たち。・・・そっか、だからみんなの目が時々怖かったんだ。
 でも、そうであるなら尚更、なのはの態度の原因がわからない。
 あの時、なのはは確かに私の想いを受け取ることを拒んだのだ。
 ・・・やり直したいってこと? 全てを無かったことにして。私の気持ちを知っていて、私を篭絡して全てを丸く治めようということなのだろうか。
 ・・・違う!
 私の好きななのはは、絶対にそんな卑怯なことはしない。いつだってなのはは現実と向き合ってきたから。逃げるような選択を彼女がしないことは私が一番良く知っている。
 ちゃんと話し合わなきゃ、何もわからないし、伝わらない。
 それは、なのはが私に教えてくれたこと。
 私はなのはに比べたら随分と弱いけど、それでもなのはに教えてもらったことくらいはちゃんと守れる。
 現状のなのはとの関係は私が夢に描いていたものだ。もしかしたらこのままこの現実を受け入れれば、私は幸せになれるのかもしれない。
 でもそんな甘美な誘惑にはもう惑わされない。
 強さを、貰ったから。
 逃げずにしっかりと、向き合う。君と。




(第七話 ③ に続く)

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高町きよ:高町屋代表。企画・二次原案担当。とにかく筆が遅い。ふと気が付くと、脳内ではなのはとフェイトがいちゃいちゃしている。

木村由宇:高町屋絵師。HP管理人。振り回される方。苦労人。気が付けば一番精力的。どんなに忙しくても締め切りはちゃんと守る。見習え、代表。

幼専士タチバナ:真性のロリコン。ここ最近の高町屋の影の功労者。事務能力皆無の代表をサポートすべく、イベント参加率は絵師より高いかも。

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