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第十一話「黄昏の騎士」④

リリマジの配置が出ましたね。
高町屋は「ち20」みたいです。
お隣が「ASTRONOMY
さんって、すごい有名なところだ!
恐れ多いんだけど、何かテンション上がる!

今回もイベントはぼっち参戦になりそうだ・・・!
何で私の周りは休日仕事の奴ばかりなんだー!!
あ、イベント詳細は来週載せます。

第十一話はここまでになります。
次週より、第十二話「試練の果てに」
に移ります。

ということで『続きを読む』より、
魔法少女リリカルなのはNightmare
第十一話「黄昏の騎士」④
になります。




   

 人は死に際して初めて、生を実感する。
 それが真理だと言うのなら、今この状況がそうなのだろうか、とクロノは思う。
 なのはが魔力を一気に解放したあの瞬間。死を、覚悟した。
 そして生き長らえた今も、そんな悪夢は続いている。
(・・・・・・どういうことだ)
 なのはに殲滅されたこともそうだろうが、それにしてもここ数分間の武装隊の減少具合は少し異常に感じられる。なのはに向けた攻撃が目に見えて勢いを落としている。
 なのはへの説得を続けたいこちらにとっては好都合と言えばそうなのだが、何か違和感を感じずにはいられない。撤退命令でも出始めたのだろうか。もしそうであるのなら、リンディの説得が効果を現し始めたのかもしれないが、このタイミングで、というのも解せない。
 とはいえ。この好機を逃す手はない。
「なのはっ! 君への攻撃命令は解かれたんだっ! 現に、部隊は撤退を始めている!」
「・・・・・・それを信用しろと!? クロノ君、ひょっとして私のこと、馬鹿にしてるのっ!?」
 なのはの手がすっ、と空を撫でる。咄嗟に防御の態勢に入るが、爆発が起こったのは遙か遠方であった。その部隊はもしかしたら撤退中であったかも知れないのに。
「私とフェイトちゃんの邪魔をする人たちなんて、みんな消えちゃえばいいの!!」
 もう何度目かになる重い一撃がクロノを襲う。魔力もそろそろ底を突きそうだ。平行線を辿る説得に焦りと苛立ちが募り、クロノは口を滑らせてしまう。
「だったら何故殺さない!!」
 しまった、と思うがもう遅い。
「君はあれだけの攻撃をしておきながら、誰の命も奪っていないだろう!」
「・・・・・・」
「ヴィータのことも、シグナムのことも、その気になれば、今の君になら出来たはずだ。でもそうはしなかった。・・・・・・君の中にはまだ、優しさが残ってるから。その心とちゃんと・・・ぐっ!!」
 バインドで身体の自由を奪われる。
「・・・・・・おしゃべりな人は嫌いなの」
 そこに容赦なく光球の雨が降る。身体の自由が奪われているため、吹き曝しになる。
「わかったようなこと言わないで。本当の私は、フェイトちゃんだけが知ってるの。貴方なんかに私の何がわかるっていうの?」
 バインドが解かれる。もう自分で飛行する魔力も、受け身の体勢になる体力すら残っていなかった。クロノは重力に引かれるままに地面へと叩き付けられる。
「いいからさっさと、フェイトちゃんの居場所を教えて。そうすれば命だけは助けてあげる」
 彼女の指先には魔力が停滞している。
「・・・・・・無理をするな、君に・・・人は殺せない」
「馬鹿にしないでっ! だったら、あなたから殺してあげる!!」
 意図せず懸けになってしまったな、とクロノは息を呑む。
 ここで躊躇する優しさがまだあるのなら説得の余地があるだろうし、自分が殺されてしまうのならなのははもう本当に歯止めが利かなくなるだろう。
 彼女の選んだ未来は。
 ―――クロノの視界を占拠する、桜色の閃光。
 その瞬間。クロノは再び、死を覚悟した。


「クロノ、大丈夫?」
 目を開ける、という行為が『生きている』ということ同義であることに気付くまでクロノは数刻を要した。
 景色が、変わっている。視界が悪い。どこかの物陰だろうか。
 そして、何よりも。
「フェイト・・・」
 駄目だよ今のなのはを煽っちゃ、と呆れた表情をしている。
「君こそどうしたんだ、その身体は・・・」
「これは・・・・・・私の罪なんだよ」
 だとすれば、それはどれ程重い罪なのだろう。
「それより、クロノは・・・」
「・・・いつもなら、大丈夫だと・・・強がるところだが、今回ばかりは・・・ちょっと、無理そうだ・・・」
 途切れ途切れに珍しく弱音を吐き、力なく笑う。
「あとのことは私に任せて。なのはのことは私が連れて帰るから・・・」
 その瞳の中に宿るものを見て、いつものフェイトに戻ったのだと、クロノは安心にも似た何かを感じていた。
「やはり僕ではミスキャストだったようだな・・・」
 と、クロノは自嘲的な笑みを零す。
 そして、これを、と懐から何かを取り出す。
「レイジング・・・ハート?」
「君に、全てを託すことになってしまうが・・・」
 その言葉の本当の意味を、フェイトは知らない。
「なのはを・・・・・・頼む」
 でもそれは、さして重要なことでないのではないかとクロノは思う。
 聖王とか、世界とか、そういうことでなく。
 これは、二人の問題なのだ、と。
 二人が以前のような関係に戻ることが出来るのなら、全てが解決するのではないかと、そんな気がしていた。
「待ってて。必ずなのはと一緒に、アースラに戻るから」
 そう言って、傷だらけの騎士は飛び立った。
 閉ざされてしまったお姫様の心を、その扉の向こうに待つ、最愛の人を迎えに行くために。

「なのはっ!!」
「フェイ・・・」
 お腹の底から大きな声で、その名を呼ぶのは久しぶりな気がする。
 なのはは驚きと喜びの入り交じった顔でこちらを振り返ったものの、私を見るなり急激に興味を失ったらしく表情は失望と怒りへと変わっていく。
「・・・・・・何をしに来たの? もう、貴女に用はない」
「私にはあるよ、なのは。だから、ここに来た」
 怯まない私に、なのはは少しだけ驚いたようだった。
「一緒に帰ろう、なのは。みんなが待ってる、アースラへ・・・海鳴へ」
 そう言って差し出した手を、なのははじっと見つめるだけだった。
「・・・・・・逃げようって言ったのは、貴女じゃない」
 ぼそりと、そう呟いた。
「ごめん。・・・・・・私、なのはのこと誰にも渡したくなかった。私だけのなのはでいてほしかったんだ・・・」
 その責めるような視線に「もう、そう思ってはいないの?」と問いかけられているような気がして、私は首を横に振る。
「私、なのはがいないと生きていけない」
 真っ直ぐ見つめると、なのはは私から視線を逸らした。
「・・・・・・でもね、二人だけでも、生きてはいけないんだよ」
 子供だからじゃない。私たちが二人でいられるのは、たくさんの人が私たちのことを支えてくれているからだ。なのはの為に何もしてあげられなかった二人きりの時間に、それを嫌というほど思い知らされた。
「いつも考えてた。どうすれば強くなれるのか」
 でも、いつの間にか強さの意味すら見失っていた。
「多分ね・・・強さって、自分の弱さを受け入れることだと思うんだ」
 それでも、シグナムとリニスの言葉で、ちょっとだけ前よりも分かった気がする。
「私、なのはのことずっと強い子だって思ってた」
 もちろん、今だって思ってる。なのははいつだって私の憧れなんだ。
「なのははいつも、自分の中にある弱さと向き合ってたんだね」
 ―――だからこそ。
「それを教えてくれたなのはが、自分の弱さを、力で誤魔化そうとしちゃ駄目だよ。そんなの、なのはらしくない」
「・・・・・・言いたいことは、それだけ?」
 感情を押し殺した声で、なのはは言う。
「もう、惑わされないよ」
「私と一緒には、行けない?」
「うん、って言ったら?」
 試すように私を見るなのはに、私は笑顔で答える。
「なのはは絶対に行くよ、私と一緒に」
「凄い自信だね。じゃあ力ずくでどうぞ?」
 首を横に振って、バルディッシュを待機状態へと戻すと、なのはは怪訝そうな顔で私を見る。
「・・・・・・どういうつもり?」
「なのはとは絶対に戦わない。なのはには自分の意志で、私と一緒に来てもらうから」
 なのはに自分がフェイト・テスタロッサであることを認めてもらえなければ、意味がない。
 そして私は自分の髪を結ぶ、始まりのリボンへと手を掛ける。解かれた髪が、風になびく。
「・・・・・・始めよう、なのは。今度こそ・・・本当の私たちを」
「・・・・・・勝手にすれば。私はそんな言葉で騙されない」
 なのはは少し、苛立っているようだった。
「容赦はしないからね」

 私の試練は、ううん、私たちの試練は、ここから、始まる。




(第十二話 ① に続く)


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高町きよ:高町屋代表。企画・二次原案担当。とにかく筆が遅い。ふと気が付くと、脳内ではなのはとフェイトがいちゃいちゃしている。

木村由宇:高町屋絵師。HP管理人。振り回される方。苦労人。気が付けば一番精力的。どんなに忙しくても締め切りはちゃんと守る。見習え、代表。

幼専士タチバナ:真性のロリコン。ここ最近の高町屋の影の功労者。事務能力皆無の代表をサポートすべく、イベント参加率は絵師より高いかも。

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